統合と南北問題

「統合と南北問題」の一問一答問題です。

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VIII-42. 地域統合の進展と世界の一体化

1990年代以降,地域統合の動きが進展した。ヨーロッパでは,93年には条約が発効し,(EU)が発足した。アメリカ大陸では,94年にアメリカ・カナダ・メキシコ3国による(NAFTA)が発足した。アジア太平洋地域では,経済協力を目的とした(APEC)が開かれた。またアフリカでは,63年に発足した(OAU)が,2002年に(AU)へと発展した。こうした動きの一方,冷戦終結後の世界では,ヒト・モノ・カネ・情報が旧来の国家や地域の枠組みを越えて活発に移動するによって世界の一体化が進行している。[ 7 ]のもと経済活動が活発化し,中国や東南アジア諸国は経済成長を遂げた。その反面,先進国では産業の空洞化や失業問題が拡大したり,アメリカのサブプライム=ローン問題を契機に世界中を巻き込んだ深刻な国際金融危機が2008年に発生したりもした。また,人や情報の移動が容易となったことから,それまでは特定地域にとどまっていたテロリズムが拡散するようにもなった。

VIII-43. 南北問題・南南問題

第二次世界大戦後,西側ではアメリカの経済力の主導のもと順調に経済を回復させ,ソ連や東側諸国も計画経済にもとづく経済建設を行って一定の発展を遂げた。北半球に位置するこうした先進国に対し,多くが南半球に位置する,戦後に独立したアジア・アフリカ諸国の多くは深刻な貧困問題を抱えたまま,経済発展が進まず,発展途上国と呼ばれた。こうした,南北間の格差をと呼ぶ。1960年代になると,北側が「中心」として支配し,南側が「周辺」として従属的地位に置かれているため,南側では経済発展が進まないのだとする従属理論が南側から出て来た。63年に(UNCTAD)が設けられ,発展途上国の開発を促進しようとしているが,問題は解決していない。一方,南側の発展途上国のなかにも,韓国・台湾・シンガポールなどの(NIES)が経済成長を遂げたり,サウジアラビアなどの産油国が外貨を蓄積して豊かさを獲得する例も見られる。これらの国と,発展への足がかりをつかめない国との間で経済格差が生じたことを,と呼ぶ。
check_icon6大航海時代以降に出来上がった世界経済構造を「近代世界システム」と呼ぶ(参照IV-12)が,これはアメリカの歴史家ウォーラーステインが従属理論を発展させた概念である。