第一次世界大戦後のドイツ国民は,過大な賠償金支払いなど報復的内容をもつ体制に不満を抱いていた。世界恐慌の進展のなか,アメリカ資本が引き上げられドイツ経済が深刻な状況に陥ると,不満はますます高まった。この不満は,[ 1 ]体制を遵守してきた共和国政権に対する不信へとつながり,[ 1 ]体制と議会制民主主義を批判してきたとナチス()が勢力を伸ばした。1930年以降,軍部と保守派が大統領緊急令にもとづく少数派内閣を組織すると,議会が形骸化し,議会制民主主義は空洞化した。ナチスのもともとの支持基盤は中間層(中産層)にあったが,徐々に労働者にも支持を広げ,32年の選挙でナチスが第一党に躍進した。[ 3 ]も勢力を伸ばしたため,産業界や軍部は[ 3 ]への対抗勢力としてナチスに期待するようになり,33年1月に大統領がナチスの指導者を首相に任命した。