VII-35. ナチス政権の成立

第一次世界大戦後のドイツ国民は,過大な賠償金支払いなど報復的内容をもつ [ 1.ヴェルサイユ ] 体制に不満を抱いていた。世界恐慌の進展のなか,アメリカ資本が引き上げられドイツ経済が深刻な状況に陥ると,不満はますます高まった。この不満は,[ 1 ]体制を遵守してきた [ 2.ヴァイマル ] 共和国政権に対する不信へとつながり,[ 1 ]体制と議会制民主主義を批判してきた [ 3.共産党 ] とナチス( [ 4.国民社会主義ドイツ労働者党 ] )が勢力を伸ばした。1930年以降,軍部と保守派が大統領緊急令にもとづく少数派内閣を組織すると,議会が形骸化し,議会制民主主義は空洞化した。ナチスのもともとの支持基盤は中間層(中産層)にあったが,徐々に労働者にも支持を広げ,32年の選挙でナチスが第一党に躍進した。[ 3 ]も勢力を伸ばしたため,産業界や軍部は[ 3 ]への対抗勢力としてナチスに期待するようになり,33年1月に [ 5.ヒンデンブルク ] 大統領がナチスの指導者 [ 6.ヒトラー ] を首相に任命した。