カテゴリー別アーカイブ: 序.人類の進化と先史時代

0-2 猿人と原人

約700万年前,類人猿と区別される最古の人類( [ 1.猿人 ] )が出現した。[ 1 ]のうち,約400万年前にアフリカに現れたのが [ 2.アウストラロピテクス ] (「南方の猿」の意)で,簡単な [ 3.打製 ] 石器である [ 4.礫(れき)石器 ] を使用していた。約240万年前,アフリカに [ 5.ホモ=ハビリス ] (「器用な人」の意)やホモ=エレクトゥス(「直立する人」の意)と呼ばれる [ 6.原人 ] が出現した。彼らはアフリカ大陸の外に広がり,ジャワ島で発見された [ 7.ジャワ原人 ] や北京の周口店で出土した [ 8.北京原人 ] はホモ=エレクトゥスの一派である。[ 6 ]は,[ 4 ]よりも進化した [ 9.握斧(ハンドアックス) ] を使用し,さらに[ 8 ]は [ 10.] を使用していたことが知られている。
check_icon6(1)従来[ 6 ]が言語を使用していたとされていたが,現在では人類がいつから言語を用い始めたかわからないとされている。(2)前項のように,人類の進化に関する知見は,年代も含めて,変動が激しい。古い教科書や参考書はつかわないようにしよう。

0-4 使用する道具にもとづく時代区分

[ 1.打製 ] 石器や骨角器を用いて,狩猟・採集をしながら移動生活をしていた,約240万年前から約1万年前までを [ 2.旧石器 ] 時代という。砂などで表面を磨いた [ 3.磨製 ] 石器を用いた時代を [ 4.新石器 ] 時代というが,この時代に農耕が開始され,定住生活を行うようになり, [ 5.土器 ] の製作と使用も普及した。素焼きの土器に赤・黒・白などの顔料で文様をつけた [ 6.彩文土器 ] は世界各地に広まった。
check_icon6[ 2 ]時代から[ 4 ]時代の過渡期で,小型の剥片石器である細石器を用いた時代を中石器時代という。

0-5 農耕・牧畜の開始

氷期と間氷期を繰り返した更新世(洪積世)が約1万年前に終わって完新世(沖積世)に入ると,気候が温暖となり,現在とかわらない気候となった。この変化のもと,それまでの [ 1.狩猟 ] ・採集・漁労を行う [ 2.獲得 ] 経済から, [ 3.農耕 ] ・牧畜による [ 4.生産 ] 経済へと人類の歴史は新たな展開をみせた。最初にこの展開がおこったのは約9000年前の西アジアで,麦を栽培し,ヤギ・羊・牛などを飼育し始めた。現在のイラク北部にあるジャルモ遺跡は,天水(雨水)に頼る初期農耕遺跡である。

0-6 国家の誕生と文字の発明

初期の農耕は天水(雨水)に頼っていたが,前5000年ごろにティグリス川と [ 1.ユーフラテス ] 川にはさまれた地域の [ 2.メソポタミア ] (現在のイラクにあたる)で人為的に水を供給する [ 3.灌漑 ] 農業が行われるようになると,農業生産力が増大し,さらに多くの人口を養うことが可能となった。その結果,さまざまな職業が生まれて分業が始まった。さらに戦争の指導者や神官が出現すると,政治的な支配・従属関係が形成され,国家が誕生した。人口が増大して社会が複雑化すると,国家制度が整えられて神殿を中心とする都市国家が成立した。この時期に銅とすずの合金から作られる [ 4.青銅器 ] が使用されるようになり,金属器時代に入った。また,政治や商業の記録を残すために [ 5.文字 ] が発明された。[ 5 ]が発明される以前の時代を [ 6.先史 ] 時代,[ 5 ]発明以後を [ 7.歴史 ] 時代という。

0-7 人類と言語の分類

人類を分類する方法はいろいろある。皮膚・目・頭髪などの色の違いという見た目で分類する方法が [ 1.人種 ] による分類である。この方法は19世紀以来,ヨーロッパやアメリカで盛んになり,ヨーロッパ以外の民族を劣等視して,ヨーロッパの帝国主義諸列強が植民地を保有することを正当化するイデオロギーとして利用された。一方,おもに使用している言語をもとに,宗教や風俗習慣なども含めて分類する方法が [ 2.民族 ] による分類である。この分類において,同一起源の言語から分かれて発達した言語の一群を [ 3.語族 ] と呼ぶ。最大の[ 3 ]は,サンスクリット語・ペルシア語・英語など,インドからヨーロッパまでの多くの言語をふくむ [ 4.インド=ヨーロッパ語族 ] である。しかし,ヨーロッパの言語でも,ハンガリー語・フィンランド語・エストニア語などはウラル語族に属する。アフロ=アジア語族は,アッカド語・バビロニア語・ヘブライ語・アラビア語などが含まれる [ 5.セム ] 語派,古代エジプト語・コプト語などが含まれるエジプト語派などに分けられる。トルコ語・モンゴル語などはアルタイ語族に分類される。インドのタミル語はドラヴィダ語族に分類される。