III-1. 大移動前のゲルマン人

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海沿岸を現住地とする語族のゲルマン人は,アルプス以北のヨーロッパにいた人を圧迫しながら勢力を拡大し,紀元前後にローマ帝国の国境までいたった。この当時の状況は,カエサルの『』やタキトゥスの『』が明らかにしている。当時のゲルマン社会は,一人の王または複数の首長がいて,貴族・平民・奴隷の身分差がすでにあった。成年男性自由人から構成されるが最高の議決機関であった。ゲルマン人は本来は牧畜を主としていたが,農耕を行うようになって人口が増加すると,耕地が不足するようになった。耕地不足は,大移動の内的原因である。