IX-87. 元の社会

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モンゴル帝国と元は,交通路を整備したり,国際商人を保護したり,積極的に交通・貿易振興策を推進し,をしいた。陸上交易で活躍したのは,おもに商人だった。海上貿易では,宋代に引き続き,マルコ=ポーロがキンザイと呼んだ,またザイトンと呼んだや広州などの港市が繁栄した。江南と元の都を結ぶ交通としては,大運河が補修され,新運河も開かれたほか,長江下流から山東半島をまわって[ 5 ]にいたるも発達した。都市の商工業もさかんで,貨幣経済もいっそう発展し,銀が基本通貨として用いられ,その補助として銀との交換が保証された元発行の紙幣が発行された。この紙幣は高額の取引や輸送に便利であったため,元の主要な通貨となった。使われなくなった銅銭は日本などに流出し,各地の貨幣経済の発達をうながした。元は,農耕社会の内部にはあまり干渉せず,宋代以来の大土地所有と小作人を用いるも維持された。